転職コラム:金融編

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◆転職コラム:「金融編 その①」

~2013年、国内で高まるスキルとポジション~

◆2012年までの状況

 昨年、金融業界では、注目すべき二つの動きがありました。一つ目は、「アウトソーシング」の推進です。特に2012年度後半、多くの金融機関ではミドルオフィス、トレードサポート、そして経理などの業務が、コスト効率のいい香港やシンガポールに移行されました。投資銀行などでは、そのほかにITやインフラ関連の一部分を同地域に移行しています。

 二つ目は、「金融規制当局の監視強化」です。米国に端を発するリーマン・ショックやヨーロッパ圏の債務危機などの反省から、世界中で金融監視強化の動きが進みました。金融危機の発生を防止できなかった金融規制のあり方や、金融商品の複雑さとリスクの見えにくさにメスが入ったという状況です。このような状況下において、金融業界の転職市場はどのような動きをしているのでしょうか。

◆2013年の市場解説

 まず、アウトソーシングの活性化によってもたらされたのは、既存のポジションの減少とシニアレベルの社員削減です。しかし、すべての雇用ニーズが低下しているわけではありません。特にオペレーション関連分野において、3~5年の経験があるバイリンガルや顧客とのやりとりなどが必要なポジションは国内に多く残っているような状況です。このような職種で求められるのは高いコミュニケーションスキルです。また今後は、海外進出する国内企業が多いことなどから、海外で勤務経験のあるバイリンガルやアカウンタントの需要が高まってくることが想定されます。

 次に、金融規制当局の監視強化に関してですが、2012年時点ですでに、国内の銀行や証券会社はこの監視強化を受け、内部監査やプリダクトコントーラなどの採用を積極的に行っています。2013年以降も国内の規制機関が引き続き監視を強める傾向が予想されることから、監査や内部統制、規制管理プロフェッショナルの雇用ニーズは高まりを続けるでしょう。また、規制機関に対してオペレーション関連業務の内容を明確に説明し、文書を作成する必要があることなどから、ここでもコミュニケーション能力が求められるでしょう。

◆業種別で高まりを見せる人材

 業種別にみると、保険業界に関しては、過去2年間の間に様々な買収統合が行われ、事業再編やビジネスユニットの統合がすすめられた結果、昨年は監査、財務会計、サーベンス・オクスリー法(SOX法)、アクチュアリーのスペシャリスト、そして規制基準関連の経験を持つITスペシャリスト、ガバナンス戦略の策定と実施で幅広い経験を持つ、中堅レベルから管理職レベルまでのプロジェクトマネージャーやビジネスアナリストなどの需要が高まっています。また、投資銀行業界ではアプリケーションサポートエンジニア、フロントオフィスデベロッパー、ビジネスアナリストなどITスペシャリストの求人が目立ちましたが、今後はアウトソーシング完了の件もあり、鋭いビジネス感覚と必要なITスキルを併せ持った人材が求められることが予想されます。(詳しくは弊社発行「給与調査2013」をご覧くださいhttp://www.robertwalters.co.jp/wwwmedialibrary/WWW2/country/japan/content/salary-survey/2013/Japan_jp.pdf

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