⑦為替相場の外的要因「イベント」

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  • 市場が最も注目する経済イベント

市場参加者の誰もが注目する相場にとって重要なイベントがいくつかあります。イそのほとんどが何かしらの「会議」のことで、そこではその国の金利政策や金融政策が検討され、市場価格を動かすインパクトとなります。

まず、何といっても米国の「FOMC(Federal Open Market Committee)」でしょう。米国には各州に独立した連邦銀行があり、それを取りまとめる中央銀行があります。この中央銀行制度の最高意思決定機関がFRB(The Federal Reserve Board)で、このFRBが主催する会合の略称がこのFOMCです。

ここでは連邦銀行から提出されたレポートを材料に、「今後の金利政策の方向性」が議論されます。この会議が終わると、バーナンキ議長など市場の重要人物が議事録を読みます。ここが市場が注目するポイントとなるのです。

たとえば、米国経済が低迷し、さらにインフレぎみであった場合、今後の米国経済に対して、二つの方法論が議論されます。それは「インフレ回避」か「景気回復か」です。この二つは双方ともに米国経済を良好にするための策ですが、金利政策の観点からみれば完全にそう反します。インフレ回避に重点を置くのであれば金利は上げるべきだし、景気回復の観点からすれば金利は引き下げるべきです。FOMC後の会見では、議長が結構あいまいな表現で今の考えを示しますが、米メディアや通信社によって解釈され、市場に材料として出回ることになります。

FOMCと近しいものに、ユーロ圏の「EU理事会」があります。EU各国の代表が集まって、EUに関する総務、対外関係、経済、財務などの方向性を検討、発表する機関のことです。また、ユーロ圏経済の最高意思決定機関であるECB(欧州中央銀行)の動向もチェックすべきです。ここから、ユーロ圏の金利が発表されます。

また、「G7」、「G8」、「G20」などの国際会議にも注目が必要です。これらの目的は、国際的な金融システムの維持であり、重要な議題の一つに「為替相場の安定化」があります。会議後、そこで話し合われた内容が報道されますが、特にこの為替相場に関する発言には世界中の市場参加者の注目が集まります

  • 日本の政治を過度に材料視してはいけない

日本の政治動向は相場にはほとんど影響しません。基本的に、日本の政治が不安定になると円売りドル買いの圧力が加わりますが、それが短期的にでも相場に影響を与えるのは、他に強く相場を揺さぶる材料がない時です。長期的になったことがありません。相場を見ているとどうしても近視眼的になってしまい、「日本の政局の揺れ」を、日本人の私たちは過度に大きな材料と見がちです。でもそんなことはありません。すべての材料を客観的に見ましょう。

一方、今年4月に就任したオバマ大統領の勝利が決定したときは、瞬間的ながら、ドルが大きく上昇しました。

これはなぜか。日本経済よりも米国経済の方が相場における重要度が高い、と言えば元も子もありませんが、それ以上の原因として「米大統領の交代はめったに起こらない」ことだからなんです。加えて、ブッシュ政権に対する批判からくる「祝福モード」が市場を支配したと言ってもいいでしょう。ちなみに、こういう「祝福」から来る上昇を「ご祝儀相場」と言います。言うまでもありませんが、実体経済には何も原因がないので、短期的な上昇材料として終わります。

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