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市場概観

日本の電力消費量は全世界の5%を占め、面積あたりで見ると主要国の中では2番目の大きさとなっており、日本は世界有数の消費密集地域であると言える。日本の近年のトレンドとして「発電構成の変化」、「電力の自由化」、「省エネ意識の高まり」が挙げられ、それらが電力市場の業界構造に多大な変化をもたらしている。日本の電力消費は、短期的にみると震災を経て原子力から火力の大転換が行われたが、今後の方向性は不透明である。天然ガスと再生可能エネルギーについては震災の前から継続的に伸長しており今後の成長も見込める。まずは1995年の発電の自由化によりIPPが認められ、2000年以降の小売りの自由化によりPPSが新規参入することになった。ただ現状ではその自由化領域はまだ限定的であり、更なる政策的な後押しが求められている。電力の自由化を促進させるため、行政は近い将来に一般家庭を含めた小売の全面自由化および参入障壁であった送配電料の改善を行う予定である。それに伴い、新規参入企業にとって事業機会が広がると考えられる。発電構成の変化は原子力から火力発電へのシフト、再生可能エネルギーへの取り組み、分散電源の拡大が行われてる。電力自由化では、発電の自由化、小売の自由化、送配電の独立/公平性確保、省エネ意識の高まりでは、ディマンド・レスポンスなどエネルギー使用効率化のための取り組み、ネガワット取引・EMSの普及を目指している。上記トレンドにより、「発電事業」、「需要家サイドビジネス」において新しい事業機会が創出されてきている。 既に外資系企業で日本に拠点を構え、進出を果たしている企業は多く、これから新規に参入する企業にとっても成長の余地は残されている。発電事業としては、再生可能エネルギー、需要家サイドビジネスとしては、自家用発電関連機器、ネガワット取引、EMS機器、国・自治体は特に震災以降、省エネおよび電力の需給調整の取り組みを加速しており、横浜スマートシティプロジェクトなどディマンド・レスポンスに対する大規模な実証事業が行われている。発電事業/需要家サイドビジネスぞれぞれで参入時の課題は異なるが、俯瞰して見るといずれも「公共事業への参画」と事業開始後の「販路の確保」ができるかどうかがビジネス上で重要となっている。外資系企業はそれぞれの課題に応じて適した日系企業と提携し(商社、機器メーカーなど)、市場の開拓を進めている。

 

外資系企業の参入状況

電力業界全体を俯瞰すると、発電事業・需要家サイドのそれぞれ特徴的な分野において、外資系企業の参入が見られる。First Solarは、まず日系企業との販売提携を通じて太陽光モジュール機器の流通拡大を狙い、次に日系企業の敷地を賃借して発電事業を開始している。Samsung SDIは、日系蓄電システムメーカーに部品供給を行い、その既存営業網を活用することで日本市場の開拓を進めている。

 

ビジネス環境

発電事業では、特に再生可能エネルギーを中心に国からの様々な支援・補助金が用意されている。需要家サイドビジネスでは、中央省庁のほかに自治体でもエネルギー使用効率化に向けた様々な補助事業を行っており、外資系企業の参入実績も見られる。また政府の実証事業では、特にディマンドレスポンスのプロジェクトが日本各地域で行われており、複数の企業が共同して参画している。

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