産業車両(フォークリフト)

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市場概観

世界のフォークリフト市場は、2009年の不況以降、アジアを始めとする新興国市場の牽引により成長してきた。日本市場は世界シェア7%の規模を持ち、不況前からの完全回復とはならないが緩やかな成長を続けていた。近年の円安の影響を受け、 直近の2014年は国内製造業の景気/設備投資が回復しており、フォークリフトの国内販売も大幅な伸びを記録している。但し、業界関係者は日本の製造業の構造的な変化や、長期的には国内市場が飽和することを指摘しており、日系フォークリフトメーカーは国内市場の回復だけに頼らない次の打ち手が求められている。実際に、日系メーカーはグローバルに統合/M&Aを進めており、現在も常時提携先を探している。相乗効果が見込まれれば外資系企業との提携の可能性もある。また、製品開発の面では2006年以降のオフロード法による環境規制の強化に伴い、日本市場ではバッテリー式および環境負荷低減に焦点を当てたエンジン式の製品開発が進められている。日本国内市場の需要としてはエンジン式よりバッテリー式の比重の方が高いが、日本はアジアをはじめとする新興国向け輸出品の生産拠点の役割も担っているため、生産台数でみると現時点ではエンジン式が多くなっている。

 

外資系企業の参入状況

既存日系フォークリフトメーカーは直営/子会社による販売拠点を全国に敷いていることが多く、シェアが下位の企業であっても全国レベルの販売網は完備している。もし、既存メーカーと資本提携、もしくは商品ラインナップ上補完関係が築けるのであれば、この販売網を活用できる可能性がある。また既存フォークリフトメーカーは直営/子会社以外に、トラック販売会社やレンタル・中古販売会社など自社系列以外の企業にも販売委託をしている。これら販売会社は、新規参入する企業にとっても提携先候補として挙げられる。

 

ビジネス環境

フォークリフトを含む産業車両業界では、日本市場は排出ガスをはじめ独自の規制/規格が存在する。海外メーカーが日本市場向け車両を生産する場合、自国との規制/規格の違いに留意する必要がある。現在、経済産業省の産業競争力強化法によって、フォークリフト製造設備に対する税制優遇や規制緩和が提供されている。また、燃料電池フォークリフトの実用化に向けた実証事業が進められており、豊田自動織機が参画している。フォークリフト業界の関係者が一同に会するイベントを通して、日本市場の動向把握やパートナー候補とのマッチング機会が提供されている。

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