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市場概観

燃料電池市場は世界的にまだ黎明期であるが、日本はその中でも独自の分野で大きく発展しており、将来的にも世界シェア20~30%前後で推移するものと予測されている。用途別にみると、日本は家庭用、自動車用の分野で世界を牽引することが期待されている。一方、世界的に一番大きな市場となっている産業用ではまだかなり伸びしろが残されている。日本と世界の違いは、採用している燃料電池技術にも表れている。日本は現状では、低温で小型化ができ家庭用・自動車用に向いているPEFC技術が特に進んでおり、発電効率が高いが産業用での利用が先行していたSOFC技術については浸透が遅れ気味であった。ただし、政府による研究支援の状況を見ると、SOFC技術に大きく予算を使っており、将来的には産業用だけでなく家庭用・自動車用においてもSOFC市場の隆盛が期待できる。

 

外資系企業の参入機会

これから参入を検討する外資系企業にとって、日本市場は海外で先行している技術の導入や、日系メーカーとの共同開発および部品供給の機会が潜在的に多くあり、市場としての魅力度は高いものと考えられる。燃料電池メーカーの世界市場を見ると、産業用は外資系企業のシェアが圧倒的であり、国内企業と提携して日本市場に参入し始めている。また自動車は日系自動車メーカーとの共同開発で日本に進出するケースが見られる。また、個々の周辺部品・素材プレーヤーを見ると、グローバルに活躍する海外サプライヤーが存在しており、多くの企業が日本市場に既に進出している。

 

ビジネス環境

外資系企業が日本に参入する際、「公共事業への参画」と事業開始後の「販路の確保」が重要な課題となっている。外資系企業はそれぞれの課題に応じて適した日系企業と提携し、市場の開拓を進めている。現在、販売支援についてはPEFCメインの家庭用と自動車用の分野で補助金が用意されている。しかし、研究支援の状況を見ると、政府/NEDOはSOFC技術に将来的な可能性を見ており、今後の市場の隆盛が期待できる。また、日本各地域の中心的な大学をハブとして、燃料電池について産学連携の取り組みが数多く行われている。特に東京以外では、福岡県近辺が専門研究機関および自治体の関与度ともに高く、盛り上がりを見せている。燃料電池業界の関係者が一同に会するイベントを通して、日本市場の動向把握やパートナー候補とのマッチング機会が提供されている。また業界団体も複数存在し、外資系企業も参画している。

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