希少疾病用医薬品市場

Pocket

希少疾病用医薬品とは、日本では、1)患者数5万人未満、2)医療上の必要性、3)開発の可能性の3つの要件を満たすものとしている。また、政府は、新薬創出の重点分野として、希少疾病用医薬品の開発を促進している。

 

市場概観

日・欧・米の希少疾病用医薬品の市場規模を比較すると、オーファンドラッグ制度の発足が最も早く、大型製品の多い米国が群を抜いて大きい。しかし、年平均成長率でみると、日本も欧米同様に10%を超える高い水準で市場が成長している。日本の希少疾病用医薬品市場を領域別でみると、規模では癌領域が大きく、成長率は血液領域、次いで中枢神経、感染症領域が高い。希少疾病用医薬品の主要8領域のプレイヤーを見てみると、癌、感染症、呼吸器、ライソゾーム病領域では半数以上が外資系企業であり、既に大きなプレゼンスを示している。

 

外資系企業の参入機会

大手製薬企業のグラクソ・スミスクラインは、近年、希少疾病に特化した開発センター、HIVに特化した合弁会社の日本法人を設立しており、希少疾病用医薬品に注力し始めている。また、希少疾病に特化したセルジーンは、制度開始時より政府の設ける早期承認制度の適用を受けたり、日本での国際共同治験を活用して、日本における事業を進めている。希少疾病用医薬品においては、同業である日系製薬企業との提携が目立つ。提携内容としては、開発、製造、販売の複数の業務範囲にまたがって提携する事例も見受けられる。

 

ビジネス環境

日本市場への参入においては、希少疾病用医薬品への指定申請や患者へのアクセスが主な課題となる。これらの対応としては、日系CROや専門コンサルティング会社の活用、国内学会との連携が有効であると考えられる。日本で希少疾病用医薬品に指定されるためには、患者数だけでなく、3つの要件を満たす必要があり、米国と比較するとやや厳しい基準となっている。指定に関しては、主に厚生労働省の管轄であり、企業は厚生労働省に申請を行う必要がある。政府は、希少疾病用医薬品に対して多数の優遇支援措置を設け、本年度も制度を拡充しており、試験研究費に対する助成金や税額控除、薬価の維持と、開発費用の負担を軽減する制度や承認期間を短縮する優先審査等があり、外資系企業も制度を活用できる。

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


お知らせ

登録されているお知らせはございません。

ページ上部へ戻る